九谷焼 で、特に金彩・銀彩などの上絵付が施された製品は、食器洗浄機の使用に際して注意が必要です。(大志窯の商品は磁器になります)
上絵付は、釉薬を掛けて1300°C程度で焼成して出来たガラス質の器面に絵を描き、800°C程度の温度で上絵を定着させるために焼成します。
更に金彩がある場合は、上絵付の焼成後に650°C程度で再度焼成を重ねます。
従って金彩を含む絵付部分は高温や強力な洗剤に弱く、食器洗浄機の高温洗浄やアルカリ性洗剤により変色や剥離のリスクがあります。
食器の金線や銀線の装飾は、洗浄機内での高温や強力な洗剤の影響を受けやすく、これが剥がれることがあります。特に電子レンジの使用でショートすることがよく知られていますが、食器洗浄機でも同様のリスクがあります。
陶磁器表面に貫入(細かなひび割れ)がある場合、食器洗浄機の長時間洗浄によりひび割れ部分に水が染み込み、汚れやカビ、さらには破損の原因になる可能性があります。
アルカリ性洗剤は陶磁器にとって特にリスクがあり、陶磁器の表面にダメージを与え、長期的には釉薬や絵付けの剥離を引き起こすことがあります。これらの洗剤は、特に繊細な絵付けや金彩・銀彩に影響を与えやすいため、使用をおすすめしません。
高級な陶磁器や 九谷焼 のように上絵付が施された製品は、食器洗浄機での洗浄を避け、『手洗いを推奨』します。
手洗いの際も、柔らかいスポンジと中性洗剤を使用し、優しく洗うことで、長く美しい状態を保つことができます。
また、洗浄後はすぐに柔らかい布で水滴を拭き取ると、水滴からのウォータースポットの発生を防ぐことができます。
•陶磁器を食器洗浄機で使用することは、製品の状態により自己責任で行なってください。
繰り返しになりますが、高価な陶磁器や上絵付が施された製品については、手洗いを選択するのが最善です。
•食器洗浄機を使用する場合は、メーカー発行の取扱説明書の記載や製品のラベルを確認し、適切なモードと洗剤を選択するようにいたしましょう。
九谷焼 のように上絵付や金彩が施された製品は、丁寧な取り扱いが求められます。
食器洗浄機の使用は、便利ではありますが、製品の美しさや価値を長く保つためにはリスクを伴います。
優しく慎重に取り扱ってあげることで、陶磁器を長く美しい状態のまま楽しむことができます。
是非ご参考になさってください。